2022年12月23日

第1回マイナビニュース杯電竜戦統一ハードウェア戦の予選リーグ流れ

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こんばんは。2022年12月22日、第1回マイナビニュース杯電竜戦統一ハードウェア戦が始まりました。こちらは電王トーナメント以来の統一ハードウェア戦で、ハードウェアを公平にして、真に最強の将棋AIを決める大会となっています。

詳細はこちら
大会概要
中継サイト

本記事では、240局の予選を2か月で行うって聞いたけど、具体的にどんな感じなの?
どうやったらより楽しめるの? ということに焦点を当てた記事を書きます。

予選の概要

予選は第3回電竜戦本戦出選抜された16ソフトで総当たり戦を行います。そして上位4チームが準決勝に選抜されます。
予選の各対戦は先手と後手を入れ替えた2局を必ず行うことで、先手と後手の不公平がないようにします。
電竜戦では2回表、2回裏といった表現をします。
(近年将棋AIでは先手と後手の勝率差が非常にシビアになってきている)

16チームいるということは、必ずその回戦で8試合あるわけて、それが1回表、2回表・・・15回裏の計30回なので、8×30=240局の将棋があることになります。

今回のハードウェア統一戦は各自のAIを運営に預け、運営が2台のマシンで回していくことになります。
従って1試合ずつしかできません。そしても時間は30分と1手ごとに5秒加算ということで将棋AIの大会としては非常に長時間です。そうすると、一日そんなにできなくて一日8試合とすると、240局するのに1か月と非常に長い戦いになります。

私はこれをポジティブに思っています。一つの将棋をじっくりと見る方が私にはあっていますので。
ぜひ時間のある時に鑑賞してみるとよいと思います。

中継サイトの活用方法

対戦表のページですが、

taisenhyo.png

今どの回戦で、誰と戦うようになっているのか確認できます。対局中、あるいは終了していればクリックすると棋譜が確認できます。これを執筆時点ではまだ1回表で勝敗がついていないのでわかりにくいのですが、勝敗もわかるようになっていて、勝ち星の多いチーム順に上から並んでいます。これを下からの順に対戦させていきます。相撲でいえば、前頭下位から相撲を始めて最後は横綱みたいなイメージです。ですので対戦が進むにつれ、注目対決となっていきます。1局だいたい1時間前後のようですので、自分の見たい対局が大体いつくらいかこれで把握することは可能です。

勝敗表

syohaihyo.png

勝敗表はこちら
これまでの対戦履歴、棋譜、順位、誰と対局予定か、といったことはここで管理できます。
大会参加者はだいたいこちらのページを見ています。
ここでその回戦中においてどの順序で対戦が始まるかは前節で述べました。では、1回裏が終わったとして、2回表はどうやって対戦相手が決まるのでしょうか?初めから決まっているのでしょうか?
電竜戦で採用している方法としては、これまでの勝敗を見て、順位が離れている組み合わせを選んで決めています。特に上位陣の方に重みをつけているので、要は1位と2位が絶対あたらないような組み合わせを選んでいます。そうすると最後の最後で優勝決定の一番になるという考えです。とはいっても高々15通りしかない組み合わせの中でさもそれっぽい組合せを選ぶというわけなので、選択肢は少ないので必ずそうなるとは限らないです。ただ電竜戦ではこの方式で今までのところは大体意図通りにはなっています。

 なお、この勝敗表のページで棋譜リンクというところがあり、ここをクリックするとそのAIの棋譜がすべて見れます。つまり自分の見たいAIだけ抽出できるので便利です。

リーグ表
league.png

リーグ表はこちら
これは勝敗表を組み合わせ表にしたものです。まだ誰と戦ってないとかわかります。また、これ順位で並べるので、ジャイアントキリングがあったかどうかというのも確認できたりするので、結構考察のしがいがあります。

ライブ専用棋譜

ライブ専用棋譜ページはこちら

迷ったらここ(笑)。要は今対局中の棋譜が出てきますので、とにかくこのページを見ていれば将棋が見れます。

まとめ

今回の予選では16チーム表裏総当たりで、1局ずつ全240局行います。持ち時間は30分+5秒加算でロングなので、全部消化するのに1〜2か月くらいかかる見込みです。中継サイトの活用の仕方がわかってくると、電竜戦より楽しみますので、ぜひ今後もご覧ください!
posted by カツ丼将棋 at 00:48| Comment(0) | 電竜戦

2022年05月09日

【マニュアル】電竜戦の参加方法 -基礎知識編-

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電竜戦TOP

冒頭、一番重要なことを書いておく。
電竜戦の本番参加

将棋所>対局>サーバ通信対局(floodgate)
●人間かエンジンの設定を間違えないように入力する
●接続先を設定(電竜戦では160.16.80.27)
●ログイン名を入力(運営から送られてくる)
●パスワードを入力(運営から送られてくる)
●「対局を拒否されたらログアウトする」のチェックを外す
●「接続が切れたら再ログインをする」はどちらでもいいが、オンにしておくほうが良い。
●時間設定は設定不要(サーバ側で設定してしまうため)
●「OK」ボタンを押す

以上で拡張モードでログインされ、あとは寝ているだけで大会が自動的に進行する

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

こんにちは。
電竜戦イベントの参加は、慣れてしまえば寝ている間に大会が進行して非常に便利である一方、
参加の仕方に少々戸惑う場合がある。その要因は、電竜戦サーバの元になっているshogi-serverの
複雑性が関係している。shogi-serverはCSAモードと拡張モード(floodgateモード)の2つの
モードが存在する。また、電竜戦には本番ステータスと、テストステータスの状態があり、
テストステータスはさらに自動対局マッチングがオンとオフに分かれる。

本記事ではそのあたりを交通整理して、今後電竜戦のイベントに際して、本記事を何度も
参照されるマニュアル代わりに使ってもらえるとよいと思っている。

shogi-serverの仕様

shogi-serverの仕様について説明する。shogi-serverはネット回線を通じて将棋対局を行う際、
審判としての役割をしてくれるサーバだ。

詳しいことは下記のリンクを読んでほしい
https://shogi-server.osdn.jp/

ポイントとしてはCSAモードと拡張モードの2種類あるということだ。両者の大きな違いは、対局終了後に
強制的にログアウトされるか、接続は維持されるかどうかだ。校舎であれば一度ログインしてしまえば
あとは寝ているだけで対局が永続的に可能である。電竜戦本番では拡張モードしか使わない。
じゃあ、何のためにCSAモードってあるの?、というと電竜戦ではテストステータスで自動マッチングが
オンになっているときは、CSAモードでログインしたものが2人いると、両者は自動的に対局が
はじまるようになっている。拡張モードではそうはならず、CSAモードのログインの時だけである。

gamename

詳しくはこちら
https://shogi-server.osdn.jp/protocol.html#gamename

shogi-serverのもう一つ大事な概念を記述しておく。それはgamenameだ。対局を識別するIDみたいなものだ。
書式は書式はname-total_time-byoyomi_time
例えば、foo-300-5Fといった形で指定する。
shogi-serverは、このgamenameと後述する時間指定が一致すると対局がマッチングが行われるようになっている。
後ろの300-5Fが時間の指定で非常に重要である。またFは大文字である。
これは持ち時間300秒、1手指すごとに5秒加算という意味である。
一方、300-5、という表記だと持ち時間300秒、秒読みが5秒という意味である。

電竜戦本戦の場合、時間は600-2Fであるので、gamenameは
foo-600-2Fといった具合になる。

gamenameの変更

詳しくはここを参照してほしい
https://shogi-server.osdn.jp/protocol.html#pp-game

コマンドを送ることで、gamenameを変更することで、対戦相手とマッチングさせて対局を始めることができる。
例えば、対戦相手と申し合わせて、自分が先手、相手が後手、持ち時間は5分2秒加算ということで、gamenameをfoo-300-2Fにしたとすると、
自分は、「%%GAME foo-300-2F +」を送信し、
相手は、「%%GAME foo-300-2F -」を送信する。
すると、対局条件がサーバから送られてくるので、両者がAGREEを送信すると対局が開始される。
※GUIツールである将棋所を使うと、自動でAGREEを行い対局が始まる。
また、コマンドを送信するのも将棋所を使うと非常に簡単である。そのことについて述べる。

将棋所を使ったコマンド送信

コマンド送信は自作すると難しいのであるが、将棋所を使うと簡単である。
将棋所はこちらを参照してほしい
http://shogidokoro.starfree.jp/

将棋所をインストールして、起動して、サーバにログインしているとすると、
表示>デバッグウィンドウで、コマンド欄にコマンドを打ち込み、「通信先に送信」ボタンを押すと
サーバにコマンドを送信できる。
非常に簡単である。

長々と説明したが、ここまでがshogi-serverの基本である。
ようやく電竜戦の参加方法の説明に入る。
以降は将棋所であるという前提で説明する

電竜戦の本番参加

冒頭にも書いてあるが再掲する。

将棋所>対局>サーバ通信対局(floodgate)
●人間かエンジンの設定を間違えないように入力する
●接続先を設定(電竜戦では160.16.80.27)
●ログイン名を入力(運営から送られてくる)
●パスワードを入力(運営から送られてくる)
●「対局を拒否されたらログアウトする」のチェックを外す
●「接続が切れたら再ログインをする」はどちらでもいいが、オンにしておくほうが良い。
●時間設定は設定不要(サーバ側で設定してしまうため)
●「OK」ボタンを押す

以上で拡張モードでログインされ、あとは寝ているだけで大会が自動的に進行する

電竜戦のテストステータスで自動対局をする

※運営から「現在自動対局がオンになっている」という連絡がある時のみ有効

将棋所>対局>サーバ通信対局(電竜戦)を押す
●人間かエンジンかを間違えないように選ぶ
●接続先(gserver.denryu-sen.jp)のまま変更の必要はない
●ログイン名を入力(運営から送られてくる)
●パスワードを入力(運営から送られてくる)
●「OK」ボタンを押す

他の人が同じ手順でログインすると対局が自動で始まる(将棋所が自動でAGREEするため)
なお、持ち時間がどうなるかはその時のサーバの設定による。
サーバの設定は運営のみが変更できる。大体そのイベントの持ち時間に合わせてある

原理的には、CSAモードでログインすると、gamenameが「t_test1_test2_600-2F *」と
自動で変更される。このため別の人がログインすると対局が始まるわけである。

なお、自分のgamenameは先ほどの要領で、コマンド「%%WHO」を送信すると確認できる
(各自やってみよ)

電竜戦のテストステータスで手動対局をする

運営から「現在自動対局オフ」と連絡がきたり、自動対局できるが、この対局相手としたいとか、
持ち時間を柔軟に変更して対局したい場合は、手動で対局を行う。

●対戦相手とgamename、持ち時間、手番を申し合わせる。仮にbar-300-2F、手番は任意とすると、
●自分は「%%GAME bar-300-2F *」を送信
●相手は「%%GAME bar-300-2F *」を送信
すればよい。なお手番は自分が先手の場合は「+」、後手の場合は「-」である。

説明は以上である。
基礎的な内容を含んでいるため説明量が多くなっている。(画像がなくて申し訳ない)
次回は本記事を踏まえて、簡潔なFAQ編をお送りする。
タグ:電竜戦
posted by カツ丼将棋 at 22:50| Comment(0) | マニュアル

2022年02月25日

電竜戦例会を開催します。

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電竜戦TOP

こんにちは。
明日、2022年2月26日21時頃より電竜戦の例会をzoomにて開催します。
電竜戦に参加されたことのある方は電竜戦SlackにてZoomのリンクをお送りします。
それ以外の方で参加されたい方は、電竜戦のHPのお問い合わせからメールをするか、私(@katsudonshogi)にDMください。

例会というのは、電竜戦に関してなんでもざっくばらんに話し合いをする場です。
たくさんの建設的なご意見をお待ちしております。
posted by カツ丼将棋 at 22:42| Comment(0) | 電竜戦

2021年05月08日

第2回電竜戦TSEC 開催要項!

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電竜戦TOP

こんにちは。
指定局面から行う第1回電竜戦TSECを昨年末(2020年12月31日)に行いましたが、
大みそかはさすがにバタバタということもあり、今年はオリンピック前の7月に
実施します。

具体的には以下の要項です。
大会名:第2回世界将棋AI電竜戦TSEC
TSEC=Top Shogi Engine Championshipの略で、チェスのTCECを参考にしており、
 指定局面から対局を開始するのが最大の特徴です。

<申し込み方法>
 こちら

<解説・聞き手>
7月18日(日)ファイナル第3部 08:00-13:00頃
解説:日本将棋連盟棋士 阿部健治郎七段
聞き手:VTuber真澤千星(@chisei_mazawa)

<賞金>
優勝   4万円
準優勝  1万円
予選次点 5,000円

<参加費>
 無料

<参加区分>
人間、人間複数、AI、人間・AI合議
※人間の参加もお待ちしてます!

<予選>
2021年7月3日(土)
18:30 講演 「将棋AI超入門。アルファベータ探索とは」 講師 松本浩志(カツ丼将棋開発者)
20:00 予選開始、12回戦、完全スイス式
 12回戦終了後、上位4チームによりファイナル決定リーグを行う(総当たり3局)
 上位2チームがファイナル進出となる。それ以外はB級リーグとなる
翌日昼前くらい、イベント終了
持ち時間:5分2f(1手ごとに2秒加算)

<ファイナル>
2021年7月17日(土)
18:30 講演 「内容未定、入門向け」 講師 芝世弐(二番絞り開発者)
20:00 ファイナル・B級開始
 オリンピック33競技にちなみ、33回戦行う。そのうち11回戦ごとに3つの部門にわける

第1部 土曜日20時〜「相振り・B級その他部門」
第2部 日曜日1時くらい〜「相居飛車部門」
第3部 日曜日8時〜「対抗系部門」

※第3部は阿部健次郎七段が解説します。
制覇した部門がもっとも多いプレイヤーを総合優勝とする。
持ち時間:基本3分2f。スケジュールによっては2分2f、1分2fと短くすることあり
※2021/7/13追記:ファイナルが3分2f、B級を1分2fが基本となります。
ただし、第3部はB級を2分2fにする方向で考えています。


<共通事項>
最大手数=512手、先手の千日手=0.4勝、後手の千日手=0.6勝

主催:NPO法人AI電竜戦プロジェクト
  (これまで電竜戦を開催してきた電竜戦実行委員会をNPO化させました)

共催:岡山自作AIの会

大会の意義は前回の大会要項のこちらを参考にするとよいでしょう。

・・・というのが大会要項となります。
講演というのがありますが、単に対局するだけではなく、そもそも将棋AIなんてなんだろう、
自分でも作ってみたいけど、そもそもなところがわからない、という方向けに将棋AIの技術紹介をします。
ぜひ興味をもって、開発をはじめてくれればうれしいです。
次に電竜になるのはあなたです!

<寄付のお願い>
電竜戦の運営は皆様からの寄付金で成り立っております。
具体的な口座などはこちら
口座が電竜戦実行委員会になっておりますが、移行中にて、実際はNPO法人AI電竜戦プロジェクトとなります。
NPO法人でありますので、非営利の公益活動であります。ぜひご支援をお願いします。

寄付には賞金指定も可能です。例えば「対抗系部門」の優勝者に賞金、ということもできます。
より強い振り飛車を望まれる方等にはそういう支援の仕方があります。

それでは最高の将棋を実現すべく引き続き頑張りますので
応援よろしくお願いします。denryu_banner.jpg

2021/7/13 追記:聞き手、開始時刻、持ち時間を追記
2021/6/27 追記:賞金を追加
2021/6/16 追記:解説に阿部健治郎七段を追加


2021/5/11 追記:本大会は、1回戦ごとに先手と後手を入れ替えて1セットとなっております。
つまり、3回戦というのは3回の表と3回の裏のように野球のようになっています。
TSECのような指定局面では、初期局面ほど先手と後手を互角にはできないので
必ず先後入れ替えてやらないと平等にはならないです。
posted by カツ丼将棋 at 22:19| Comment(2) | 電竜戦

2021年01月01日

第1回電竜戦TSECの結果のご報告

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電竜戦TOP

中継サイトはこちら

新年あけましておめでとうございます。本年2021年もよい年となりますよう引き続きよろしくお願いします。
さて、年末に電竜戦TSECという将棋界初の指定局面戦、しかも24時間耐久108番勝負という前代未聞の将棋を行いました。

詳細な要項についてはこちらをご覧ください。

まず予選については完全スイス式15回戦が行われ、もつれにもつれて最終戦で確定しました。
BURNING BRIDGE と どうたぬき 極 がファイナルで108番勝負することとなりました。
それ以外の方はB級ウルトラリーグで108番勝負ということになりました。
予選の勝敗表はこちら

そしてファイナルが年末に24時間かけて行われ、
BURNING BRIDGEがどうたぬき 極を65勝43敗で圧倒し、優勝と成りました!
これはR差にすると70となります。
勝敗表はこちら

B級ウルトラリーグですが、36チームの参加となり、
6回戦リセット付きスイスというのを考案し、108番勝負することとしました。
普通のスイス式であれば一度戦った相手とはしないのですが、
そうすると、上位陣が下位陣との対局が多く組まれるようになり、
やはり観る側としては、上位陣の熱いカードが見たいわけです。
そこで6回戦うごとにリセットすることで、熱いカードが続くようにしました。
結果、水匠が78勝30敗と、二位に12.4勝引き離して圧倒してB級優勝と成りました。
勝敗表はこちら

みなさん長時間お疲れさまでした。

指定局面ということで、電王戦のあの時のあの場面から人間は勝てたのか、とか、
典型的なテーマ図とか、相入玉のド終盤とか、多種多様な局面を指定しました。
こちらについてはまたいずれ取り上げたいと思います。

それでは本年もよろしくお願いします。
posted by カツ丼将棋 at 23:13| Comment(0) | 電竜戦

2020年12月02日

年末電竜戦TSEC開催決定!要項発表

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電竜戦TOP

中継サイトはこちら

こんにちは!
第1回電竜戦お疲れさまでした!
電竜戦はまだまだ終わらない、むしろこれから!

年末に電竜戦TSECを開催します!!!
TSECはTop Shogi Engine Championshipのことで、チェスのTCECを参考にしたイベントです。
その最大の特徴は指定局面からスタートすることです!!
例えば5回戦ならその回戦は全員が同じ指定局面(例えば脇システム)からスタートします。
もちろん指定局面に優劣がついていると不公平なので、必ず表と裏、先手後手入れ替えて平等にします。

イベント要項
【第1回世界将棋AI電竜戦TSEC予行1】
12月12日(土)20時〜翌朝9時
スイス式・総当たり・持ち時間などは未定。


【第1回世界将棋AI電竜戦TSEC予選】
12月26日(土)20時〜翌朝9時
スイス式・総当たり・持ち時間などは未定。
上位2チームをファイナルに進出
それ以外のチームはB級(自由参加)

参加はこちらから


【第1回世界将棋AI電竜戦TSECファイナル】

(参加フォームは予行演習後)
[ファイナル]
12月30日20時〜31日20時頃まで
2チームによる煩悩の数だけ108番勝負(54回戦)
(将棋をすることでお祓いをしましょう)
5分2秒加算が基本だが、終了予測時刻を見て途中で3分2秒加算に変更の可能性あり
なお、ファイナル進出者には申し出をすればスレッドリッパー3990xの貸し出し制度があります。
二人とも申し出ればそのスレッドを分け合う形で3990xで行います。
(3990x提供は水匠開発者のたややんさん。サンクス!)
なので二人ともCPU勢ならば統一ハードで真の強いAIを決めることが出来ます!

[B級ウルトラリーグ]
12月30日20時〜31日20時頃まで
108番勝負(54回戦)を超えない範囲でn週する。
例えば参加チームが10チームだった場合、
9回戦x6週=54回戦遊べるドン
20チームだった場合、
19回戦x3週=47回戦遊べるドン

初めから3分2秒加算。回転重視。

※ファイナルとB級は同期は取らない。対局数が非常に多いのでそういう余裕がない。
中継一覧がごちゃごちゃするので、ファイナルだけ表示するボタン等を作る予定。

<全イベントに共通事項>
日時はいずれも2020年
すべて無料である。
各回戦では全員同じ指定局面
各回戦は表と裏で先後入れ替えて平等に行う
YouTubeで放送予定
最大手数512手(指定局面までの手数も含む)
先手の千日手0.4勝、後手の千日手0.6勝
持ち時間は5分2秒加算または3分2秒加算が基本
AI、人間単独、人間複数、AI・人間タッグ
人間のパス0.5勝は廃止
AI・人間タッグは将棋ソフトで局面がすぐ再現できるように、
事前に指定局面の順番と棋譜ファイルを配布する。
体験会(ミニ予行)は随時実施。4人以上いれば開催する。

体験会・予行演習はこちらの中継サイトです。

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壮大な企画ですね!
で、このイベントに何の意味があるかというと、
人間の1万倍の強さに到達したAIはもはや人間と戦う時代ではなくなりました。
(ちなみに1万倍と言われてもピンとこないでしょう、、、人間最強に100連勝するやつに
100連勝できるということです、、恐ろしい。。。)
これから大事になってくるのは、いかに人間に寄り添ったAIか、いい先生であるか、ということです。
その時に、居飛車は人間を超越しているけど振り飛車は嘘八百なAIだと困るわけです。
いい先生というのは、どんな時でもどんな局面でもまんべんなく答えてくれる先生です。
即ち、オールラウンダーの評価関数を決める大会なのです。

これは人間にとってはトレーニングに一番使いやすい評価関数を決めるものとなり、
開発者にとってはお金にしやすい評価関数を決める大会、とも言えるでしょう。

そして私が重要と思っているのは、その回戦で一斉にその指定局面をすることで、
その局面からのいろんな将棋を一気に見ることができます。
これは壮観であります。そして勉強になります。
対局者のレベル差がある場合は、表裏両方やるので攻め方も受け方もわかります。
そしてこの指定局面は、居飛車・振り飛車を半々くらいにして、B級戦法を少し混ぜたり、
ジョーク局面といったものもほんの少し混ぜるつもりでいます。

AI同士だとどうしても居飛車が多くなりがちです。
相振りはほとんどないです。女流棋戦では非常に多いです。そこで電竜戦TSECの指定局面戦だからこそ、
AI同士の最強の相振りが見れます。他にもパックマン戦法や穴角など、
こういったB級戦法をガチの最強AIが戦うことです。
自分のみたい局面を家のパソコンで自分でならべるわ、という人もいるでしょう。
しかしおそらく多くの開発者が
本イベントのために超高価なパソコンを用意してくれることでしょう。
それを一斉に見ることができる、これが電竜戦TSECなのです!!
まさにこれからの時代のトレンドを捉えた大会と言えます!!

Q.この局面を指定局面にしてほしいんだけどリクエスト出せる?
A.現在一般受付はしておりませんが、協力以上の寄付特典として
 指定局面を受付しておりますので、もし本会の趣旨に賛同していただけるなら
 ぜひご検討ください。

 くわしくはこちらです。

また、第2回電竜戦についてすでに動き出しております。
将棋AIと将棋の発展のよいサイクルを生むためご寄付をお待ちしております。
ご賛同いただける方はぜひよろしくお願い致します。
 こちらです。

それでは電竜戦TSECも成功させたいと思っておりますので
応援よろしくお願いします!




posted by カツ丼将棋 at 00:29| Comment(0) | 日記

2020年11月24日

【結果まとめ】第1回世界将棋AI電竜戦

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電竜戦TOP

第1回世界将棋AI電竜戦(2020/11/21-22)無事終わりました!
参加してくれた方、長時間視聴してくれたか方、スタッフの方本当にありがとうございました!


優勝 GCT電竜 (50万円!)
準優勝 Grampus(30万円)
3位 Qhapaq Overfit Adventure (15万円)
4位 みずうら王 with お多福ラボ
5位 BURNING BRIDGES

独創賞 AobaZero
若竜賞 koronプロジェクト(13歳!) (3万円)
人間最強賞 うさぴょんの育ての親(人間) (3万円)
B級優秀賞 koronプロジェクト (2万円)
TAKESHI賞 Qhapaq Overfit Adventure (2万円)
竜馬の躓き賞(ブービー) 十六式いろは改二 (1万円)
バレルハウス賞 dlshogi (Tシャツ)

という結果になりました。GCTというディープラーニング勢がみずうら王を筆頭とした
CPU勢を押しのけての優勝となりました。これはコンピュータ将棋界初の快挙であり、
大きな転換点ともいえるでしょう。

25歳以下の成績最上位に与えられる若竜賞は13歳のkoronプロジェクトとなりました。
非常に若く、将来が楽しみすぎますね。同時にB級優秀賞を受賞しております。すごいの人いこと

人間最強賞はうさぴょん育ての親さんになりました。
奨励会に入れるレベルの拙作カツ丼将棋が研究手順(王手飛車をかけさせてる間に攻める)に
見事にやられ、74手で敗北しました。駒得を目指しがちな強くないAIの弱点をうまくつかれました。
棋譜はこちら

注目のTAKESHI賞はQhapaq Overfit Adventureとなりました。
これは成績優秀の振り飛車を表彰するものです。放送中でも「これはいいTAKESHIですね!」
みたいな会話で盛り上がっていましたね!
向かい飛車から中飛車まで、すべての振り飛車を駆使しての見事な成績でした。

独創賞はAoba Zeroとなりました。
普通にやれば50手で詰ますことのできるれっさー改にも慎重に324手かけて宣言勝ちしました。
棋譜はこちら
この宣言勝ちを目指す将棋は、将棋の本質なのかもしれません。今後注目です。

本大会の棋譜を確認するのは入り口はこちらの中継サイトです。
とくにA級は人間を超越した熱い戦いをしておりますのでぜひご覧ください。
こちらから、みたい戦いをクリックするとよいです。

この電竜戦はまだ今回が1回目で実績のない段階なのに多くの方からの支援をいただきました。
心の底から熱く厚く御礼申し上げます。
こちらの方々です。

この電竜戦、来年もこの時期に第2回を開催するつもりでいます。
その他年末に指定局面からの100番勝負企画(これから開発します。。。)や、
定期的に予行演習イベントでいろいろテーマを設けて実験を行って、
来年もっと参加しても面白い、中継をみていても面白い大会、それが電竜戦!となるよう
頑張っていきますので引き続き応援よろしくお願いします!

あと各種まとめをしておきます。
放送
公式初日YouTube
公式最終日YouTube
どうたぬきさんの初日YouTube
どうたぬきさんの最終日YouTube
シュガーすぎうらさんの初日YouTube
シュガーすぎうらさんの最終日1YouTube
シュガーすぎうらさんの最終日2YouTube

ブログ 詳細な棋譜等はスポンサー様や参加者のブログをご覧ください。















posted by カツ丼将棋 at 20:50| Comment(0) | 電竜戦

2020年11月17日

電竜戦の大会タイムテーブル

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電竜戦TOP

2020年11月21日ー22日に行われる第1回世界将棋AI電竜戦について、
タイムテーブルのお知らせをします。

こちらです。

ざっくり対局自体は10時から初めて18時過ぎに終わるイメージです。
それに開会式や表彰式を挟める感じです。

21日 初日
開始時刻 項目
0900 一斉テスト対局
0930 開会セレモニー(挨拶、ルール説明等)
1000 1回戦開始
1045 2回戦開始
1130 3回戦開始
1215 休憩
1315 4回戦開始
1400 5回戦開始
1445 6回戦開始
1530 7回戦開始
1615 8回戦開始
1700 9回戦開始
1745 10回戦開始
1830 千田ShowTime!(1日の振り返り、棋譜解説等)
1930 結果発表
2000 終了、zoom飲み会編

22日 最終日
開始時刻 項目
0900 一斉テスト対局開始
0930 開始セレモニー(挨拶、ルール説明等)
1000 1回戦開始
1045 2回戦開始
1130 3回戦開始
1215 休憩
1315 4回戦開始
1400 5回戦開始
1445 6回戦開始
1530 7回戦開始
1615 8回戦開始
1700 9回戦開始
1745 千田ShowTime(1日の振り返り、棋譜解説等)
1900 結果発表、表彰式
2000 フィナーレ。Zoom打ち上げ編へ

基本的にこのタイムテーブル通りの進行を目指します。
時間がすごく余っても早めることはしません。

それでは電竜戦をお楽しみください!
posted by カツ丼将棋 at 22:07| Comment(0) | 電竜戦

2020年11月16日

電竜戦の賞金の詳細

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電竜戦TOP

2020年11月21日ー22日に行われる「第1回世界将棋AI電竜戦」の
賞金の詳細についてご連絡します。
賞金総額は106万円+Tシャツ!

優勝賞金 50万円!
準優勝  30万円
3位    15万円

さらにコンピュータ将棋協会様より
優勝 盾
準優勝ー5位 メダル

独創賞
電気通信大学エンターテイメントと認知科学研究ステーション様より
アピール文書と成績を加味して与えられます。

さらに特別賞がいろいろもりだくさん!
若竜賞 3万円
 25歳以下でもっとも好成績の人に与えられます。
 (きのあ株式会社様ご提供)

人間最強賞 3万円
 人間(チームも可、AIとのタッグは付加)でもっとも優秀な人間に与えられます。

B級優秀賞(最終日B級の優勝者) 2万円
 二日目はA級とB級に分かれるのですが、B級での優勝者に与えられます。
 A級に入れなかったからといってあきらめないで!
 (鬱病と暮らす日常様ご提供)

TAKESHI賞 2万円
 もっとも好成績の振り飛車党に与えらえます。
 選者は三間飛車のひとくちメモ様です。
 (三間飛車のひとくちメモ様ご提供)

竜馬(りゅうめ)の躓(つまず)き賞 1万円
 意味:どんなすぐれた人にも失敗のあることのたとえ。猿も木から落ちる。
 いわゆるブービー賞です。ソフト単独が受賞対象です。
 ・開発者に頑張ってほしい、新規参入が増えてほしい
  という願いが込められています。
 (ときんアイディア合同会社様ご提供)

バレルハウス賞 バレルハウス様よりTシャツ贈呈
 ギリギリA級に入った人(初日で10位)の人に与えられます。

これらの賞金はすべて皆様からいただいたご寄付で成り立っております。
本当にありがとうございました。
各種バラエティにとんだ賞があり、勝負の行方に目が離せません!

それでは電竜戦をお楽しみに!
posted by カツ丼将棋 at 20:23| Comment(0) | 日記